ちょっとえっちなおねーさんとしがない私
離れてしまった大好きなおねーさんとのエピソード集
少しお色気成分含みます
☆登場人物と背景☆
舞台:どっかの百貨店のとあるフロア
おねーさん:アラフォー。全身から色気が溢れている。えろい上に下ネタが好き。私と先輩とは違う会社にお勤め。私をなぜか可愛がってくれる。一応店長だったが、今年冬に退職。
ベテラン先輩:アラフィー。3人の子を育て上げたお母さん。おねーさんの色気に惚れ込んで、接点もないのにおねーさんを突如ナンパして仲良くなってしまう高いコミュスキルをもつ。私と同じ会社の大先輩。
私:社会人3年め。アラサーに突入。大人の女になぜかモテる。奥手。おねーさんによくいじられており、今やそのテクニックにすっかり首ったけ。
①ヌーディーな唇
口紅を塗っていないおねーさんに対してベテラン先輩(熟女)が「口紅がないじゃない!私がちゅーして色をつけてあげようか?」と言ったという話を聞いた。
そこで私が「ベテラン先輩とちゅーしたってホントですか?」とおねーさんに聞くと「いつもしてるしてる!目を開ければしてるよ❤️」と返された。
「え?!ラブラブなんですね…」とわざと信じこんだ振りをすると「うそ、うそ。ほんとはこっちが好き」と人差し指を立てて微笑んだ。こんな仕草もさりげなくて、色っぽい。「はぁ?!ちょっ、もう…」と突然の下ネタに照れる私を見てニヤリとしたおねーさん。
②LINE交換
仕事終わり、おねーさんにLINEを聞いたら快くオッケーしてくれた。おねーさんに翻弄されているベテラン先輩(熟女)に自慢しますと言うと「昨日の夜、ねーさんと繋がったって言うんだよ❤️」と言われた。
③ターコイズブルーは熱い色
おねーさんがターコイズブルーのニットを着ていて、それがとても色っぽかった。私が好きなVネック。
ところがある時からターコイズブルーの前に着ていたボーダーのニットばっかりを着るようになったので、「お願いがあるんですけど、明日ターコイズブルーのニット着てきてくれませんか?あれ、好きなので」とLINEすると「いいけど、あれ売れないんだよね、でもかわいい娘のためなら!」と了承してくれた。翌日、「着てきたんだけど、どう?」と私の前に立って見せるおねーさん。最高すぎて口ごもる私。ちなみに、その日から退職までずっとターコイズブルーで通してくれていた。ねぇ、私のためだったって、思っていい?
④実はジェラシー
おねーさんはいつも余裕のある人。だと思っていた。
この冬、おねーさんのショップの真向かいで、仮設売り場を作って催事をすることになった。同じ会社の姉妹ブランドのショップの人々も、今回は一緒の催事。暇になると姉妹ブランドの先輩方とお話したりする。
催事中、接客をしていると時折おねーさんが私のことをじろっと見ている。その視線は、睨み付けられているような、だけど怒りというよりは冷たい視線。内臓がひやりとする。何か失礼なことしちゃったかしら。怖い雰囲気の人ではあるのだけれど。
姉妹ブランドの先輩方が接客に入っていると、おねーさんが私に話しかけてきた。「そんなにあの人たちとは仲良くないんだよね?」
なんでそんなことが気になるんだろ。えっ、もしかして、妬いてる?あのとき、曖昧にまぁ…同じ会社ってだけで…とか答えてしまったけど、嫉妬?素直に聞くことができたらよかったな。
⑤朝礼にて
アパレルの勤務体型は基本的に早番・中番・遅番。
早番は、開店前に来るのが普通。
百貨店では、開店前にフロアあるいは営業部毎に朝礼をする。
たまたまおねーさんと私は早番だった。お互い揃っての早番は最後だったので、前日にLINEでこんな会話をしていた。
「明日はご一緒できる最後の早番だね 隣にいこうか?それとも後ろがいい?」「隣においでなさいな」「わかりました、じゃあ隣に行きます。他の女の人と話してたらガン見するからね!」
翌日、開店20分前。
朝礼はいつも、エスカレーター前に集合する。私の売り場は壁面に位置しているため、中央エスカレーター前からは少し遠く、時間に遅れてしまうことが多い。掃除機を止めるとすでに合図の音楽が流れていた。すぐに向かったが、もうフロアの販売員たちは集まり始めていた。最前列右端、おねーさんの隣には知らない女の人が……。私は仕方なくなぜかいつも空いている二列目センターに立つと、おねーさんが振り向いて私の名前を呼ぶ。「ここ、隣おいで」「えっ、(誰かいるのに)いいんですか?」頷いたおねーさんは私とは話さずに、近くに突っ立っていた百貨店の社員に話し掛けた。最初は同じ会話に混ざろうとしたけれどおねーさんが囁くように社員と話し出したため、私は(気を悪くしちゃったのかな……)と思って視線を正面に向けた。
朝礼が始まり、連絡事項が通達され、解散となると、おねーさんはいつもと変わりなく私と少し話してくれた。一緒なのは最後だけれど、何ら変わりのない朝だった。
その日の夜だった。寝る前、おねーさんの行動の意味にようやく気づいたのは。たいして仲良くもない百貨店の社員に話し掛けていたのは、私が「他の女の人と話していたらガン見するからね」と言ったから……。
あのとき、気づいていたら、おねーさんはどうしていたのかな。鈍感な自分が憎い。
しかしこう、まとめてみるとおねーさんに振り回されとるただのドMだな!私。
まるで痴人の愛の主人公みたいだね。おねーさん、アメと鞭が実に達者なのよね。
また思い出したら、密かにエピソード集を書いてみようと思います。